綿貫 英彦[日本共産党福岡市議会議員]

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12月議会

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旧大名小跡地周辺の容積率緩和、南部中継所の廃止、 市営住宅の指定管理について追及

12月議会, 議会報告


日本共産党の綿貫英彦市議は、2017年12月12日、旧青果3市場の統合移転により設置された南部中継所の廃止、市営住宅の指定管理、大名小跡地付近の容積率緩和について議案質疑を行いました。

高島市長は人工島に旧青果3市場を統合移転したさいに、生産者・小売業者から「人工島までいくのは大変な負担だ」「事前に必要な商品を仲卸業者に連絡して購入するなどの場所がほしい」という声が出され、中継所を設けざるを得なくなりました。しかし、その利用がなくなったとして、今回廃止を提案したものです。

綿貫市議の質問で、統合移転によって589人から517人へと72人も登録が減ったことがわかりました。市側は小売業者が中継所を利用しなくなった理由や廃業の実情をつかまず、改善の努力もしていないことが判明。綿貫市議は地元の小売商の「何度か行ったが、必要なものが手に入らない」などの声を紹介し、このような要望をつかんで改善を重ねることが市の責任なのに、なんの調査も対策もしていないことを厳しく批判。議案を撤回し、市民に生鮮食品を提供する役目を持っている青果小売業者を支援するため、中継所の改善努力をするとともに、人工島へ通う業者のガソリン代などの補助を求めました。

農林水産局長は「新青果市場の評価が高く、中継所は利用されなくなった」などと、廃業の激増も業者の負担増も全くかえりみない答弁をしました。

南区や中央区の市営住宅については、一貫して住宅供給公社が管理していた一部の部門を民間企業に委ねる議案が提案され、綿貫市議はその理由を尋ねましたが、住宅都市局長は「住民の要望をアンケートで改善できる」などとしか答えられず、綿貫市議は「公社でもできることばかりだ」と批判しました。

綿貫市議は、市営住宅の管理は住民の意見をよく聞きながら、トラブルにも時間をかけて対処する必要があり、採算を度外視することもあると指摘。利潤最大化を目的にする営利企業に委ねれば、「効率化」の名の下に人員がカットされ、「サービス向上」どころかサービス低下が起きると批判し、公社での管理維持を求めました。

また、選定基準(140点満点)では地場企業かどうかは配点が小さく(10点)、「経営能力」が異常に多く配点(40点)されており、結局大企業のもうけづくりではないかとただしましたが、局長は「経営能力は重要」として大企業有利の基準を合理化しました。

大名小跡地周辺の容積率を緩和する条例改定案について、綿貫市議は、歴史や文化があり、小さな店が並ぶ大名の街並みが、容積率を最大800%にまで増やせば「高いビルが林立し、街並みが一変する危険がある」と指摘。

住民が市と取り交わした協定書で旧大名小の運動場と同じ広さの広場の確保など、住環境を守る約束が果たせなくなり、条例を撤回すべきだと追及しましたが、高島市長は「協定をより確実に担保するために条例を改定する」などと開き直りました。